シッポノリンカク

映画好きで絵描き好きな曖昧模糊な記憶。又は、自由闊達な解釈。或は、落書き。

包帯男は抜刀する。:るろうに剣心-伝説の最期編

こんにちは。

 今回は映画るろうに剣心-伝説の最期編のあらすじと感想を独断と偏見でイラストと共に語りたいと思います。るろけん-伝説の最期編その1です。

 

 では、ここから作品のネタバレ注意です。

 

同じモノ

 カラスの鳴声。ススキの群生から歩いてくる男が一人。大八車と幾つかの死体。金属で土を掘る音。山になる土と石は墓に見える。

「何故まだ此処にいる?」

男は刀で土を掘る少年に問いかけるが、少年は懸命に土を掘っている。

少年は墓を作っている。野盗と人買と商品にされた人々の墓を作っている。

「みんな、死ねば同じ。ただの骸だから。」

 男は少年の名が優しすぎると剣心の名を与える。

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「此処は?」剣心は目覚める。目前には火灯窓からの陽が差し込んでいる。

剣心は思い出す。海に蹴落とされた薫。その時の志々雄の言葉。薫を追い飛び込んだ海。我に返り薫を求め、刀を握り外へ出ると師匠が居る。夢の男は師匠である。

そして、剣心は薫を助けられなかった事を知り、奥義の会得を申し出る。

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剣心は昔と今の自分を重ねて無力を感じてしまったのだと思う。無力では誰も守れない、ただ弔う事だけしかできない。だから師匠に奥義を求めたのだと思う。師匠のバカ弟子を試そうとしている眼差しが渋い。

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夢の続き

 志々雄は大砲を打ち、恐怖を訴えながら東京へと進軍する。

 葵屋の日常は取り戻された様子であるが、剣心と薫の安否は不明である。翁が倒れた庭の縁側では、弥彦に残念がられながら佐之助が酒に溺れ。操は翁を看病している。

「許さない。四乃森蒼紫。もはやあの男は倒すべき私達の敵。」

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事実を受け入れた操は追憶で怒りに震えている。感情の振り子は信頼から憎悪へと向かう。

 

 剣心の修行は始まっている。木刀での剣術を浴びせる師匠の攻撃に、剣心は刀で受け止める事がやっとである。

「飛天御剣流は自由の剣だ。人々を時代の苦難から救う為に使い、決して権力には組せず。だがお前は、その教えを破った。討幕政府に力を貸した。邪心?それとも野心か?」

「邪心でも、野心でもない!あれは拙者なりに、人々を苦難から救うために意を決しての事!」

 心に芽生えた意志の熱は行動しなければ冷めない物である。その行動の責任は自身でケジメを示さなければならないと必死な剣心が印象的です。

 

憂い故、理想郷は地獄

 志々雄は剣心の無事を知り、国を盗るより面白い事…新たな企みを抱く。

「捕って喰いはすまい。」内務卿伊藤博文たち新政府の偉方が志々雄の食事に招かれる。

「アンタも幕末の志士だったよな。何人殺した?何人殺してその地位に上り詰めた?」

そう挑発する志々雄に歯向い殺された部下を、病死扱いの公表とする伊藤内務卿。

「お得意の手だな。政府にとってマズい事はなんでも闇に葬る。」

「それが政治というもの…」

「俺を焼いたのも政治って訳か。」志々雄は新政府を問う。

「…言わば地獄の業火の残り火だ。」

内務卿の部下が次々と斬り殺される。その悲鳴が次々と上がる。志々雄は伊藤に告げる。

「修羅だけが生きる資格を持つ強国。それこそが地獄に相応しい。解っているな。俺達をいい様に使ったのはお前らだ。」

 志々雄は新政府に抜刀斎を探し出し、民衆の前で晒首にする事を強要する。

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「お前らの悪行の全てを民の前に曝け出せ。」

 目下の者の扱いにためらいない新政府に対する志々雄の憂いを感じる。

 

それぞれの絶望と希望

そして、街中に抜刀斎の人相書が張り出される。それを確認する人ごみに蒼紫もいる。

 斎藤は京都から戻り、新政府のやり方に反発する。

「政府の高官連中は武士の誇りを忘れたようだな。」

 

 葵屋でも人相書に悲観する。

しかし、剣心の安否を知らない葵屋では無事を推測して歓喜に変わる。さらに、京都大火の最中に薫を手当てした手ぬぐいを頼りに薫を知る者が訪れる。葵屋では絶望の闇に少しずつ希望の光が広がり始める。

 

 佐之助と弥彦は薫の元へ走る。多くの白い洗濯物がそよぐ場所、そこは医療所である。

周りの迷惑も気にする事なく薫へ走る二人。ベットの上の薫を見付け二人は呼びかけるが返答は無い。薫に息はあるが意識を失い続けている。

「薫。何やってんだよ。世の中大変な事になってるんだぞ。俺達がやらないで、誰がアイツを守るんだ。」

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 人斬りに戻りたくない剣心と、彼を今に留める薫。互いを必要とする関係。それを心配する佐之助と弥彦の想いが伝わります。

 

最後までお付き合いありがとうございます。よろしければ次回もお付き合いください。